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糖尿病・高血圧・脂質異常症以外の生活習慣病

糖尿病、高血圧、脂質異常症以外にも、日常の生活習慣が原因となる疾患は数多く存在します。これらの疾患は相互に関連し合い、複数の疾患が重なることで、心筋梗塞や脳卒中などの重篤な病気のリスクが飛躍的に高まります。
吹田市・山田・千里丘の竹村医院では、豊富な臨床経験と消化器外科の専門性を活かし、生活習慣病を総合的に診療しています。一つひとつの疾患を個別に治療するのではなく、患者様の生活全体を見直し、健康寿命を延ばすことを目指した医療を提供しています。
高尿酸血症・痛風
高尿酸血症とは
高尿酸血症は、血液中の尿酸値が7.0mg/dlを超えた状態です。尿酸の産生が過剰になったり、排泄が低下したりすると血中濃度が上昇し、尿酸の結晶が関節に沈着することで激しい痛みを伴う痛風発作を引き起こします。
高尿酸血症の原因と症状
原因
- 食事要因:プリン体の多い食品(レバー、魚卵、ビールなど)の過剰摂取
- アルコール:特にビールはプリン体を含む
- 肥満:内臓脂肪の蓄積により尿酸産生が増加
- 脱水:尿酸の濃縮により結晶化しやすくなる
- 遺伝的体質:尿酸を排泄する能力が低い など
症状
痛風発作は突然始まり、24時間以内にピークに達します。関節が赤く腫れ、熱を持ち、触れると痛い(風があたっても痛い)といった痛風発作が突然生じます。
高尿酸血症の合併症
高尿酸血症は痛風発作を招くだけでなく、以下の疾患のリスクも高めます。
- 尿路結石
- 腎機能障害
- 動脈硬化 など
高尿酸血症の診断や検査
血液検査で尿酸値を測定し、7.0mg/dl以上で高尿酸血症と診断されます。腎機能、肝機能も併せて評価し、合併症の有無を確認します。
高尿酸血症の治療
生活習慣の改善としては、飲酒量の制限や体重減量、積極的な水分摂取などが大切です。
薬物療法としては、痛みを抑える消炎鎮痛薬や尿酸値を下げる薬を使用します。当院では、患者様のライフスタイルや仕事の都合を考慮し、無理のない治療計画を立てます。
脂肪肝
脂肪肝とは
脂肪肝は、肝臓に脂肪が過剰に蓄積した状態です。日本人の多くの人が脂肪肝の状態であると推定され、生活習慣病のなかでも問題視されています。脂肪肝は、肝硬変や肝がんへ進行する可能性があるため、早期発見と適切な治療が欠かせません。
脂肪肝の分類や原因、症状
分類と原因
アルコール性脂肪肝
過度の飲酒が原因。長期間にわたる過度の飲酒により発症リスクが高まります。
非アルコール性脂肪肝
飲酒歴がないか少量飲酒にも関わらず発症する脂肪肝です。過食や肥満(特に内臓脂肪型)、糖尿病や脂質異常症、運動不足などが原因となります。
症状
脂肪肝は「沈黙の臓器」である肝臓の病気のため、初期には自覚症状がほとんどありません。進行すると以下の症状が現れることがあります。
- 疲労感、倦怠感
- 右上腹部の違和感
- 食欲不振
- 黄疸(進行した場合) など
これらを放置すると、最終的に肝硬変や肝がんと進行する可能性があります。
脂肪肝の診断や検査
脂肪肝は血液検査や腹部超音波検査(腹部エコー)によって診断します。血液検査ではAST、ALT、γ-GTPなどの肝機能や脂質、血糖値などを評価し、腹部エコーでは肝臓に沈着している脂肪の状態を検査します。
脂肪肝の治療
脂肪肝の治療は生活習慣の改善が基本です。適切なカロリー制限やバランスの良い食事の摂取、定期的な運動などを行うことが重要です。
アルコール性の場合は禁酒が原則で、非アルコール性でも節酒を推奨します。当院では、定期的な肝機能検査や腹部エコーにより経過観察を行います。必要に応じて薬物療法を並行する場合もあります。
メタボリックシンドローム
メタボリックシンドロームとは
メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)は、内臓脂肪の蓄積に加えて、高血圧、高血糖、脂質異常などを合併した状態です。自覚症状に乏しいですが、これらが重なることで動脈硬化が進行し、心筋梗塞や脳卒中のリスクが著しく高まります。
影響
メタボリックシンドロームは、危険因子が多ければ多いほど心血管疾患や脳血管疾患などの発症リスクを上げます。
また、内臓脂肪自体からも動脈硬化を促進する物質が分泌され、インスリン抵抗性も上がることで高血圧や高血糖、脂質異常を悪化させる悪循環を生み出します。
診断や検査
メタボリックシンドロームは、身体測定や血圧測定、血液検査などの結果によって診断します。
必須項目
- ウエスト周囲径:男性85cm以上、女性90cm以上
選択項目
必須項目に加えて、下記3つのうち2つ以上に該当するとメタボリックシンドロームと診断されます。
- 高血圧:収縮期血圧130mmHg以上かつ/または拡張期血圧85mmHg以上
- 高血糖:空腹時血糖110mg/dl以上
- 高脂質:中性脂肪150mg/dl以上かつ/またはHDLコレステロール40mg/dl未満
治療
メタボリックシンドロームの治療において、内臓脂肪を減少させることが非常に重要です。適切なカロリー制限やバランスの良い食事の摂取といった食事療法や運動療法を基本とし、患者様の年齢に応じた無理のない目標設定で継続をサポートします。
食事療法や運動療法と並行し、必要に応じて薬物療法を検討する場合もあります。