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切れ痔とは

切れ痔(裂肛)は、肛門の皮膚が切れたり裂けたりした状態です。硬い便の通過や激しい下痢により、肛門上皮が損傷することで発生します。特に便秘がちな方に起こりやすい疾患です。
急性裂肛は、適切な治療により比較的早期に治癒しますが、繰り返すうちに慢性化することがあります。慢性裂肛になると、潰瘍形成や肛門狭窄を起こし、治療が困難になることもあるため、早期の適切な治療が重要です。
吹田市・山田・千里丘の竹村医院では、消化器外科専門医としての経験を活かし、切れ痔の適切な診断と治療を行っています。薬物療法と生活指導により、多くの患者様で症状の改善が得られています。
切れ痔の主な症状
急性裂肛の症状
- 鋭い痛み:排便時に「切れるような」激しい痛み
- 排便後の痛み:排便後も数時間続く痛み
- 出血:トイレットペーパーに付着する程度の少量の鮮血
- 肛門の違和感:ヒリヒリとした感覚 など
痛みへの恐怖から排便を我慢し、さらに便秘が悪化するという悪循環に陥ることがあります。
慢性裂肛の症状
- 持続的な痛み:排便時以外にも痛みが続く
- 肛門狭窄:便が細くなる、排便困難
- 分泌物:粘液や膿の分泌 など
慢性化すると痛みが増強したり、その他の症状が悪化したりするため、治療が長期化します。
症状が悪化した場合、手術が必要となることもあります。
切れ痔の原因
主な原因
- 便秘:硬い便により肛門が裂ける
- 下痢:激しい下痢による肛門の損傷
- 出産:分娩時のいきみによる肛門の損傷
- 炎症性腸疾患:クローン病などに伴うもの など
排便習慣に関する要因
- 肛門括約筋の過緊張:ストレスや痛みによる筋肉の緊張
- 血流低下:肛門部の血行不良により治癒が遅れる
- 不適切な排便習慣:過度のいきみ、長時間のトイレ など
切れ痔の診断や検査
視診・触診
肛門を軽く開いて観察すると、傷が確認できることが多いです。慢性例では、いぼや肛門ポリープを認めることもあります。
肛門鏡検査
切れ痔の状態に応じて肛門鏡検査を行うことがあります。切れ痔は痛みが強いため、無理な検査は行いません。症状が落ち着いてから、必要と判断した場合に行います。
切れ痔の治療
薬物療法
薬物療法では、軟膏や坐薬により傷の治癒を促進し、痛みを和らげます。切れ痔の治療では便を軟らかくすることが重要なため、緩下剤や整腸剤を処方します。
便の硬さをコントロールすることで、傷の治癒が促進され、再発も予防できます。痛みが強い場合は、鎮痛剤も併用します。
生活指導
切れ痔の改善には、便通の管理が重要です。食物繊維を多く含む食事と、十分な水分摂取により、便を軟らかく保ちます。排便時は無理にいきまず、便意を感じたら我慢せずにトイレに行くことが大切です。
お尻を温めることは、肛門括約筋の緊張を和らげて血行を改善する効果があるため、ゆっくりと入浴する習慣を付けることをおすすめします
手術療法
慢性裂肛で肛門狭窄がある場合や、保存的治療で改善しない場合は手術を検討します。当院では手術が必要と判断した場合、信頼できる専門の医療機関をご紹介します。術後の経過観察や再発予防の指導は、当院で継続的に行うことも可能です。
切れ痔でお悩みの方へ
「排便時の激しい痛み」「トイレが怖い」といった症状は、切れ痔の可能性があります。痛みを我慢して排便を控えると、便秘が悪化し、さらに症状が悪化する悪循環に陥ります。
竹村医院では、痛みに配慮した診察と、効果的な薬物療法により、多くの患者様で症状の改善が得られています。早期に適切な治療を開始することで慢性化を防ぐことができます。
排便時の痛みでお困りの方は、恥ずかしがらずにご相談ください。地域のかかりつけ医として、症状の改善まで責任を持ってサポートいたします。