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腹痛について

腹痛は、誰もが経験する身近な症状ですが、その原因は実に様々です。食べ過ぎによる一時的な痛みから、緊急治療が必要な疾患まで、幅広い可能性があります。「お腹が痛い」という一つの症状でも、痛む場所、痛み方、随伴症状により、原因となる疾患は大きく異なります。
腹部には胃、腸、肝臓、胆のう、膵臓、腎臓、膀胱など多くの臓器があり、それぞれの臓器の異常が腹痛として現れます。また、ストレスや疲労など、臓器に明らかな異常がなくても腹痛を引き起こすことがあります。
吹田市・山田・千里丘の竹村医院では、消化器外科専門医としての30年以上の経験を活かし、腹痛の原因を的確に診断します。手術経験から得た解剖学的知識により、痛みの部位から原因臓器を推定し、適切な検査と治療につなげます。「様子を見て良いのか」「すぐに受診すべきか」迷われる場合も、遠慮なくご相談ください。
腹痛の部位による推定
上腹部(みぞおち)の痛み
- 胃炎、胃潰瘍
- 逆流性食道炎
- 胆石症、胆のう炎
- 膵炎
- 心筋梗塞(まれに) など
右下腹部の痛み
- 虫垂炎(盲腸)
- 大腸憩室炎
- 尿管結石 など
左下腹部の痛み
- S状結腸憩室炎
- 便秘
- 過敏性腸症候群 など
下腹部全体の痛み
- 膀胱炎
- 腸炎
- 便秘
- 月経痛(女性) など
緊急性の高い腹痛
以下のような症状がある場合は、緊急性が高い可能性があるため、すぐに受診してください。
- 激しい腹痛:今まで経験したことのない強い痛み
- 持続する痛み:時間とともに悪化する痛み
- 歩けないほどの痛み:体を動かすと痛みが増強
- 腹部が板のように硬い:腹膜炎の可能性
- 血便・吐血を伴う:消化管出血の可能性
- 意識がもうろうとする:ショック状態の可能性 など
主な腹痛の原因疾患
急性胃腸炎
ウイルスや細菌による感染で、下痢、嘔吐、発熱を伴うことが多いです。通常は数日で改善しますが、脱水に注意が必要です。
胃・十二指腸潰瘍
みぞおちの痛みが特徴で、空腹時や夜間に痛むことが多いです。ピロリ菌感染や薬剤が原因となることがあります。
虫垂炎
みぞおちから始まり右下腹部に移動する痛みです。吐き気、発熱を伴い、早期の診断と治療が重要です。
胆石症・胆のう炎
右上腹部から右肩にかけての痛みが特徴です。脂っこい食事後に起こりやすく、吐き気を伴うことがあります。
便秘
下腹部の張りや痛みを引き起こします。排便により改善することが多いですが、慢性化するとQOL(生活の質)を低下させます。
過敏性腸症候群
ストレスにより腹痛、下痢、便秘を繰り返します。検査では異常がないことが特徴で、生活習慣の改善が重要です。
腹痛の診断や検査
問診・触診・聴診
問診では、いつから・どこが・どのように痛むのか・何か心当たりはあるか・随伴症状はあるかなどを確認します。
触診では、痛みの部位や腹部の硬さ、圧痛の有無などを確認し、聴診により腸の動きを評価します。
血液検査
炎症反応、肝機能、膵酵素、腎機能などを調べ、原因疾患を推定します。白血球数の上昇は炎症や感染を示唆します。
画像検査
腹部超音波検査(腹部エコー)は、胆石、腎結石、虫垂炎などの診断に有用です。痛みもなく、繰り返し検査できる利点があります。CT検査や内視鏡検査などが必要な場合は、連携医療機関をご紹介します。
腹痛の治療
薬物療法
腹痛の原因や程度によって、以下のような薬物を処方します。
- 胃酸分泌抑制薬:胃潰瘍、逆流性食道炎
- 整腸剤:下痢、便秘
- 抗生物質:細菌感染
- 鎮痛薬:痛みのコントロール など
生活指導
食事療法、ストレス管理、規則正しい生活リズムの確立など、原因に応じた指導を行います。
緊急治療が必要な場合
手術が必要な虫垂炎、腸閉塞、消化管穿孔などは、緊急対応が必要と判断した場合は、速やかに適切な医療機関へ紹介します。
腹痛でお悩みの方へ
「お腹が痛い」という症状は、軽い不調から重大な疾患まで様々な可能性があります。「このくらいで受診して良いのか」と迷われることも多いと思いますが、痛みが続く場合や、いつもと違う痛みを感じた場合は、早めの受診をおすすめします。
竹村医院では、消化器外科専門医としての豊富な経験を活かし、腹痛の原因を的確に診断します。緊急性の判断から、慢性的な腹痛の管理まで、幅広く対応いたします。
特に、「様子を見ていたら悪化した」「我慢していたら大変なことになった」という事態を避けるため、心配な症状があれば遠慮なくご相談ください。地域のかかりつけ医として、患者様の不安に寄り添い、適切な診療を提供いたします。